お参りするときになぜ手を合わせるの?

仏さまへのうやまいの心を表す作法として「合掌(=手のひらを合わせること)」を行います。浄土真宗では、ご本尊(阿弥陀如来)の前で合掌して、「南無阿弥陀仏《なむあみだぶつ》」とお念仏をとなえます。
またお念珠は、仏前で身なりを整えて合掌する際に用いるものです。お寺へのお参りの際や、葬儀、法事の際には持参しましょう。

お内仏(仏壇)の前にある鈴について教えてください。

テレビドラマ等で、仏壇の前で手を合わせる前に鈴を鳴らす場面を目にしますが、作法としては間違いです。鈴はお勤めの時に打つもので、お勤めの始まりや区切り、終わりなど決められた合図として打つのが正しい作法となります。

真宗門徒が朝夕に読む「正信偈」とはどのようなものですか?

「正信偈」は、親鸞聖人が深い感動をもって受け取られたお念仏の教えを、親しみやすい形で書き記された「偈」(うた)です。
内容は大きく二つに分かれ、前半は、お釈迦様の説かれた教えに出あった喜びが書かれ、後半は、その教えが伝わってきた歴史と感謝の言葉が書かれています。
浄土真宗では日常の暮らしの中で、親鸞聖人の言葉に親しみ、教えに出遇うことを願って、朝夕に正信偈をお勤めするのが習慣になっています。

お葬式・法事などの「お焼香」の正しい作法を教えてください。

「香」はもともとインドから伝わってきた習慣です。気温の高いインドではお香を体に塗って身を清めていました。そのことが、仏教の儀式では心身を清浄にする意味合いとなり、お焼香を行われるようになりました。
作法は宗派によって異なりますが、真宗大谷派の場合は次のような手順になります。決して難しくありませんので、ぜひ覚えましょう。
なお、他宗派の方の葬儀にお参りする場合であって、真宗大谷派の作法でお焼香しても問題はありません。

①焼香台の前に進み、まず一度ご本尊を仰ぎ見ます。合掌はしません。
②左手を焼香卓に軽く添え、右手で香をつまみます。
③香を香炉へ2度入れます。このとき、香を額にいただいたり、香の煙をあおったりはしません。
④次の人のために、指先で香ごう(香のはいった容器)の香の乱れを整えます。
⑤合掌し、お念仏「南無阿弥陀仏」をとなえます。
⑥合掌を解いて、軽く頭を下げて、静かに退きます。

葬儀に行けないので弔電を送ろうと思います。浄土真宗では「ご冥福をお祈りします」とは言わないというのは本当ですか?

はい。浄土真宗では「ご冥福を祈る」は用いません。「冥福」とは「冥土の幸福」の略であり、「冥土」とは死者の霊魂がさまよう世界を表しています。つまり、「ご冥福を祈る」はさまよい迷っている世界での幸福を祈るということになるのです。浄土真宗では、亡くなった方は迷うことなく「浄土に還《かえ》られた仏となる」という教えから、そのような表現は用いないのです。
弔電や弔辞では、故人の在りし日の姿を偲びつつ、故人との尊い出会いに感謝し、哀悼の意を表するものですので、「謹んで哀悼の意を表します」といった言葉を述べたうえで、故人との出会いを振り返ってはいかがでしょう。

葬儀に参列するときの金封(お包み)の表書きはどう書けばいいでしょう?

「御香儀《ごこうぎ》」「御香資《ごこうし》」「御香典」「御香料」と書くのが望ましいでしょう。昔は、葬儀のときのお花やお香は地域の人びとや参列者が持ち寄りおそなえしていました。また、費用も助け合いながら葬儀を執行していました。その慣わしが現代に残り、「香」という字を使っているのです。通夜や葬儀にお参りをしてお香をおそなえする、その代わりにお金を包んでいるのです。

では、法事の際の金封はどう書けばいいでしょう?

「御香儀」もしくは「御仏前」と書きましょう。市販の金封には「御霊前」と書かれたものもありますが、浄土真宗では亡くなった方を「霊」として祀るのではなく、浄土に還られた「仏さま」になられることから用いません。また、金封は黒白もしくは黄白を用意しましょう。また、菓子折りを持参する場合も、「御仏前」もしくは「御供《おそなえ》」と書いた黒白もしくは黄白の水引をかけましょう。
お宅に訪れたら、まず金封と菓子折りを仏壇の前におそなえし、お参りしましょう。